推しに告白(嘘)されまして。




『難しかったら断っても…』



と、慌てて打っていると、俺が追加のメッセージを送るよりも早く鉄崎さんから返信がきた。



『行きたい!』



鉄崎さんからの返信に肩の力が抜ける。
それと同時にとても嬉しい気持ちでいっぱいになった。

鉄崎さんも俺と一緒に行きたいと思ってくれていたのかな。
週末は鉄崎さんとデートか…。

そこまで考えて俺はあることに気がついた。

俺はずっとバスケ一筋で、バスケしかして来なかったので、当然彼女なんていたことがない。
もちろんデートなんて未経験だ。

どんなことをすればいいのか、どんな服を着ればいいのか、何もわからない。
せっかく鉄崎さんが俺とデートしてくれるのにこのままでは何か粗相(そそう)をしてしまうかもしれない。



「姉ちゃん!」



このままではまずい、と俺は慌てて自分の部屋から飛び出し、5歳年上の大学生の姉の姿を探し始めた。





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