推しに告白(嘘)されまして。
「悠里くんさえよければみんなでクリスマスパーティーやらない?」
里緒ちゃんの可愛らしい抗議に、私は気がつけばそう悠里くんに提案していた。
そんな私に悠里くんは驚いたように目を見開く。
だが、その目はすぐに私の様子を伺うものへと変わった。
「本当に?里緒すごい喜ぶと思うけどいいの?」
「うん。多い方が賑やかで楽しいだろうし」
微笑む私に、悠里くんが「じゃあ」と遠慮がちに頷く。
その姿を見た私はそのままリビングの扉を開けた。
すると、その先で、悠里くんを感じさせる綺麗で可愛い姉妹と目が合った。
「こんにちは。お邪魔しています」
「柚子お姫様だぁー!」
笑顔で挨拶をした私に、里緒ちゃんが勢いよく飛びつく。
突然のことだったので、一瞬驚いてしまったが、私はすぐに里緒ちゃんを抱きしめて、頭を優しく撫でた。
「柚子ちゃん、こないだぶりー。ごめんね、2人の邪魔して」
そんな里緒ちゃんの後ろには、里奈さんがおり、里奈さんは申し訳なさそうに笑っていた。
「ほら、里緒、もう柚子ちゃん会えたからいいでしょ?」
しばらく里緒ちゃんの様子を見ていた里奈さんが、里緒ちゃんの腕を取り、この場から連れ去ろうとする。