推しに告白(嘘)されまして。
「付けてません。校則違反になるからね」
「そっかぁ。じゃあ、一回くらいは付けてくれた?」
「まぁ、うん。あれ可愛いし、付けれる時には付けてるよ。ありがとね、千晴」
「ふふ、どういたしまして」
淡々と答える私に、千晴は柔らかくその綺麗な瞳を細める。
その微笑みがどこか眩しく感じて、私は首を傾げた。
ーーーその時。
「柚子」
悠里くんに優しく名前を呼ばれて、私の思考は一瞬で、千晴から悠里くんへと引き寄せられた。
「俺たちも年末、少し遅れたけどクリスマスしたよね。これ、めっちゃ着心地いいよ。俺のこと考えて選んでくれたんだよね?ありがとう、気に入ってるよ」
爽やかにはにかみ、練習着を少し引っ張る悠里くんは、本当に嬉しそうで、私まで嬉しくなる。