推しに告白(嘘)されまして。
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メルヘンランドとは。
童話をモチーフにした8つのエリアで構成された日本有数の超大型テーマパークだ。
リムジンで優雅にメルヘンランドに到着した私たちは、まず私の提案でメルヘンランド内にあるお店へと入った。
テーマパークで遊ぶなら、まずは見た目からテーマパークの世界へ入らなければならないからだ。
「テーマパークといえば、カチューシャだと思う」
猫耳のカチューシャを片手に真剣にそう言った私の視線の先には、先ほどからその美しさで人の目を集めまくっている千晴がいる。
私はそんな千晴に、とりあえず手に持っていた不思議の国のアリスのチェシャ猫のカチューシャを付けてみた。
…うん。すごい。普通に似合う。
「ちょっと、今度はこれ付けてみようか」
「うん」
猫耳カチューシャの次はメルヘンランド限定のおしゃれなバケハを被せ、また私は頷く。
これも似合う。
それから私にされるがままの千晴をいいことに、他のものもどんどん被せては脱がせを繰り返した。
すごい。似合わないものがない。
さすが美形。さすが美人。
「んー。悩む…」
一体どれが千晴に一番いいのかわからず、1人で考え込んでしまう。
すると、そんな私に千晴がふわりと笑った。
「今度は俺の番ね」
俺の番?
バケハを被ったまま、こちらを見る千晴の綺麗な目は、どこか期待に満ちており、私は首を傾げる。
何をそんなに期待しているのだろうか?
いや、待って。俺の番ってまさか…。
「まずこれね、はい」
私がちょうど状況を理解したタイミングで、千晴は私に何かのカチューシャを付けてきた。
千晴も先ほどの私と同じように、私にいろいろな被り物やカチューシャを試すつもりだ。