推しに告白(嘘)されまして。




「…落ち着いて、雪乃。あれはそういうのじゃないから」

「そういうのだと思うけど」

「違う違う」



呆れたように笑い、首を振る私に、雪乃は「これだからアンタは」と何故か深刻そうな顔でため息を漏らしていた。

え、私が悪いみたいになってない?



「あ、そういえば、千晴といえばなんだけど、今日の放課後から千晴に勉強教えるんだよね」

「…へぇ」

「で、沢村くんも一緒に勉強したいみたいで、3人で勉強することになったの」

「…え?3人って、アンタと千晴くんと王子の3人で?」

「そう」

「…」



最初こそ、気だるげに興味なさそうに私の話を聞いていた雪乃の目が何故かどんどんキラキラと輝いていく。
興味津々です、とその可愛らしい目が言っている。



「修羅場じゃん、おもしろぉ。また話聞かせて」



それから雪乃は楽しそうにそう言って私に笑った。

え?修羅場?何故?





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