一年だけの契約妻で、ほぼ放置されていたのに
***
「寝不足ですか?」
次の日出勤したら、吉田さんにじっと顔を見られながら言われてギクリとする。思わず自分の両頬を覆った。
「え、そんなにやばい?」
「やばいわけではないんですけど、なんか静かっていうか。店長いつも元気だから」
「あはは、それが取り柄だからね」
笑って誤魔化す。フリマやイベント前は夜更かしすることもザラにある。だから、夜更けまでの作業も特別疲れが溜まるものではなかった。
だけど、彼の立場を考えればどんよりと心が重くなる。美蘭さんに朝連絡すると今夜会うことになった。あちらも早く手元に戻したいらしい。
アレを渡してしまえばもう流れに任せるしかなくなる。本当にこれでいいのか、断言できないからこそ迷いが消えなかった。
だからといって、彼に話せば衝突を生むし、過去の傷を抉ることになる。
ため息を吐きかけたところに、お客様が来る。
「いらっしゃいませ」
私は無理やり笑顔でそれらを呑み込んで、仕事に没頭した。
「寝不足ですか?」
次の日出勤したら、吉田さんにじっと顔を見られながら言われてギクリとする。思わず自分の両頬を覆った。
「え、そんなにやばい?」
「やばいわけではないんですけど、なんか静かっていうか。店長いつも元気だから」
「あはは、それが取り柄だからね」
笑って誤魔化す。フリマやイベント前は夜更かしすることもザラにある。だから、夜更けまでの作業も特別疲れが溜まるものではなかった。
だけど、彼の立場を考えればどんよりと心が重くなる。美蘭さんに朝連絡すると今夜会うことになった。あちらも早く手元に戻したいらしい。
アレを渡してしまえばもう流れに任せるしかなくなる。本当にこれでいいのか、断言できないからこそ迷いが消えなかった。
だからといって、彼に話せば衝突を生むし、過去の傷を抉ることになる。
ため息を吐きかけたところに、お客様が来る。
「いらっしゃいませ」
私は無理やり笑顔でそれらを呑み込んで、仕事に没頭した。