彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
「ちょ、ちょっと玲さん……」
「静かに。動かないで、琴乃」
彼はホックを止めると、背中を抱いて後ろから鏡に映る私を見つめた。
「どうですか?」
「すごく綺麗だ」
背中を鏡に向ける。背中はほとんど見えない。刺繍が浮き上がって見えて、思ったより清楚でとても素敵だ。
「じゃあ、これにします」
返事がない。後ろを向いて彼に確認した。
「玲さん?」
「はー……」
「やっぱり大人っぽいから、似合わないですか?」
彼は両手で自分の顔を覆った。ぶつぶつと言い出した。
「そうじゃない。後ろから見ると色気が……。パーティー中は仕事もあるから、君にずっとついていられない可能性もあるんだ。こんなドレスを着せたら、絶対誰かに声をかけられる。心配でおちおち仕事もしていられない……」
「玲さんったら……買いかぶりすぎです。日奈さんのような綺麗な女優さんがたくさんいらしているんなら、私なんてただの雑草です。皆さんの目はそちらへに釘付けになりますから安心して」
彼が私を後ろからふんわりと抱きしめた。そして首筋の髪を避けるとチュッとキスをした。
「あ……だめです」
「これくらい許してくれ」
彼はそう言うと、そっと出て行った。
「静かに。動かないで、琴乃」
彼はホックを止めると、背中を抱いて後ろから鏡に映る私を見つめた。
「どうですか?」
「すごく綺麗だ」
背中を鏡に向ける。背中はほとんど見えない。刺繍が浮き上がって見えて、思ったより清楚でとても素敵だ。
「じゃあ、これにします」
返事がない。後ろを向いて彼に確認した。
「玲さん?」
「はー……」
「やっぱり大人っぽいから、似合わないですか?」
彼は両手で自分の顔を覆った。ぶつぶつと言い出した。
「そうじゃない。後ろから見ると色気が……。パーティー中は仕事もあるから、君にずっとついていられない可能性もあるんだ。こんなドレスを着せたら、絶対誰かに声をかけられる。心配でおちおち仕事もしていられない……」
「玲さんったら……買いかぶりすぎです。日奈さんのような綺麗な女優さんがたくさんいらしているんなら、私なんてただの雑草です。皆さんの目はそちらへに釘付けになりますから安心して」
彼が私を後ろからふんわりと抱きしめた。そして首筋の髪を避けるとチュッとキスをした。
「あ……だめです」
「これくらい許してくれ」
彼はそう言うと、そっと出て行った。