片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 強くて頼りになる委員長も、私が好すぎて情けなくなる彼も。
 全部ひっくるめて、戸川圭信なんだ。
 そう考えたら、目の前にいる彼が今まで以上に愛しいと思うようになって――。

「結婚したいんだろう」
「う、うん。そりゃ、もちろん」

 二の句を紡げないでいれば、居酒屋での会話を引き合いに出されて凄まれた。

「僕では駄目な理由が、あるのか」
「ないけど……」

 圭信はもう少しで唇が触れ合いそうなところまで顔を近づけると、こちらに選択を迫る。

「なら、僕でいいはずだ」

 ――私が彼の猛烈アプローチを受けて「嫌です」と拒絶するなど絶対にあり得ない。

 こちらの答えは、最初から決まっていた。

「しちゃおっか……?」
「ああ……!」

 こちらが圭信の想いを受け入れた瞬間、ドッキリでしたとプラカードを持って幼馴染コンビが乱入してくるんじゃないかと怯えていたが……。
 目を見開いた彼は満面の笑みを浮かべて、何度も嬉しそうに頷いた。
 その姿を見ているだけで、心がポカポカと暖かな気持ちに包まれる。

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