片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
すっかり近々籍を入れるつもりで舞い上がっていた彼は、天国から地獄へ突き落とされて呆然としている。
どうやら圭信にとってこの状況は、私が結婚したくないと頑なにプロポーズを断るのと同じくらいにショックを受ける状態のようだ。
そんなに絶望するようなことじゃ、ないと思うんだけどなー。
私は口うるさい彼を宥めるように、声を発した。
「どうせ結婚するんだから、なんでもいいじゃん」
「よくない。ご両親へ挨拶を済ませる前に、僕よりも素晴らしい男が現れたらどうするつもりだ」
「圭信はさ。私に相応しいのは自分だって思わないの?」
圭信はそんな奴が現れたところでアルコールを一気飲みして理性を吹き飛ばし、私の腰を抱いて自分のものだと威嚇するタイプだと勝手に思い込んでいたのだが……。
私の思い違いだろうか?
――違うなら否定。そうなら肯定のリアクションをしてほしいんだけど……もしかして、目を見開いたまま気絶してる?
不安になりながらじっと彼を見つめて待っていれば、彼は焦りの色を隠せぬ様子で言葉を紡ぐ。
「わ、わざわざ……。口にするまでもない……!」