片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む

「そうかなぁ。言葉に出さなきゃ、わかんないよ」

 頬が熟した林檎のように赤くなってる彼の様子を見守りながら、続きが聞こえてくるのを待つ。
 しかし――今のやり取りは、圭信の調子を狂わせてしまったようだ。
 私は優越に浸りながら、満面の笑みを浮かべた。

「え、愛奈は……僕が君を愛することを、あまりよく思っていないだろう」
「嬉しいよ?」
「ぅ……っ!」

 とうとう耳まで真っ赤になった圭信は、呻き声を漏らすとこちらから視線を逸らした。
 ――ほんとに私を好きなのかと疑うくらいの塩対応よりは、全身で好きだと言い表してくれた方がよっぽどいい。
 そう考えた私は、無理をする必要はないのだと彼に声をかけた。

「もうさ。隠し通す必要、ないと思うんだけど?」
「しかし。僕が君に好意をいだくことは、迷惑なのでは……」
「私の気持ちを、勝手に決めつけない!」
「だが……」
「委員長って呼ばれたい?」
「絶対嫌だ」

 彼を名前で呼ぶのは、同級生の中では私だけだ。
 皆と同じは、きっと嫌なんだと思う。
 それこそ、結婚するのをやめたいって言われるのと同じくらいに。
 私はく笑い声をあげながら、圭信にある提案をした。
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