片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「僕は愛奈を、愛している」
「もう。またそれ……?」

 くすくすと声を上げて笑えば、不審者騒ぎなどあっという間にどうでもよくなった。

 ――愛の力は、偉大だなぁ……。

 幸福感でいっぱいになった私は、通話を終えてお礼を告げた。

「着てくれて、ありがとう」
「心臓が止まるかと思った……」

 背もたれに寄りかかって彼を見上げれば、額に汗が滲んでいるのに気づく。
 服装も随分とラフな格好だ。
 どうやら外出着に着替える暇もなく、ジャケットだけを小脇にかかえて飛び出してきたらしい。

 ――荒くなった呼吸を鎮める姿すらもかっこいいなんて、凄いなぁ……。
 目の保養だと考えながら思う存分その仕草を堪能していれば、こちらをジト目で睨みつけた圭信から苦言を呈された。

「こういう時はここまで来る前に、迷わず通報してくれ……」
「で、でもね? ほら。私の勘違いかもしれないし……」
「あちらだって、馬鹿ではない。ああいう輩は、判断のつけづらい微妙なラインを狙って犯罪行為に及ぶんだ」
「い、一応……。まだ、未遂だよ……?」
「僕に助けを求めたのであれば、恐怖を感じたことは確かだろう。充分に被害を受けている」
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