片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 ――不審者に怯えて、大好きな仕事を辞めるなど絶対に嫌だった。

 だからこそ私は職場では気丈に振る舞い、普段通りの生活を続けていたんだけど……。
 どうやら彼は、それが気に食わなかったようだ。

「どうして僕が怒っているのか……。説明せずとも、心当たりくらいはあるだろう」

 あれから1週間後。
 私は自宅のリビングにて、胸元で両腕を組んでこちらを睨みつけてくる圭信からお説教を受けていた。

「圭信に無断で、毎回ワイシャツを借りて着てたこと……?」

 私のクローゼットは現在、胸元を強調するような開放的な服で埋め尽くされている。
 それらは今シーズン限り着倒して捨てる予定で、来季からは彼が好んでいるであろう清楚系の服を買い揃えるつもりだった。

 それまでの間はできる限り胸元を隠したほうがいいとアドバイスを受け、彼の服を拝借していたのだ。
 てっきり、それに怒っているとばかり思っていたが……。
 どうやら、違うらしい。
 圭信は深い溜息を零したあと、私に告げる。
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