片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「そんなことに僕の許可など必要ない。好きなだけ、身につけてくれ」
「ほんと? やったー! 圭信の服を着るの、大好きなんだ。姿が見えなくても、いつでも一緒にいるような気がして……。安心するから……」
「う……」
ブカブカの袖をブンブンと振り回したあと、すんすんと匂いを嗅ぐ。
幸せな気持ちでいっぱいに包まれて微笑めば、圭信は呻き声を上げてたじろいだ。
このまま彼の怒りが静まるのを期待し、小首を傾げて圭信を見上げたのだが―残念ながら、私の思い通りには事が運んではくれなかった。
「君の普段着は、早急になんとかしなければならない」
「それは、私も重々承知してるよ? だから、来シーズンから……」
「それでは遅い」
「ええ……?」
「まさか両家の挨拶も、そのような格好で顔を出すつもりなのか……」
「圭信のご両親にこの格好で会うのは厳しいものがあるけど……。うちは多分、気にしないよ?」
――休日は外出するより、自宅でゆっくりしたい。
そう思って難色を示せば、こちらの服装に不満しかない無理やり私を抱き上げて玄関まで連れて行く。
「君はもっと、周りに気を配るべきだ」
「そうかも知れないけどさぁ……。外、暑いし……。どうせ行くなら、もっと涼しくなったあとに……」
「僕とのデートが、嫌なのか」
圭信に無理やり靴を履かされた私は、彼に言われてようやく気づく。
これは普通の買い物ではなく、デートなのだと。
「行く!」
このまま自宅でガミガミとお説教を続けられるより、外に出て洋服を買い込んだほうがずっといい。
そう考えた私は圭信と指先を絡めて恋人繋ぎをすると、満面の笑みを浮かべてマンションをあとにした。
「ほんと? やったー! 圭信の服を着るの、大好きなんだ。姿が見えなくても、いつでも一緒にいるような気がして……。安心するから……」
「う……」
ブカブカの袖をブンブンと振り回したあと、すんすんと匂いを嗅ぐ。
幸せな気持ちでいっぱいに包まれて微笑めば、圭信は呻き声を上げてたじろいだ。
このまま彼の怒りが静まるのを期待し、小首を傾げて圭信を見上げたのだが―残念ながら、私の思い通りには事が運んではくれなかった。
「君の普段着は、早急になんとかしなければならない」
「それは、私も重々承知してるよ? だから、来シーズンから……」
「それでは遅い」
「ええ……?」
「まさか両家の挨拶も、そのような格好で顔を出すつもりなのか……」
「圭信のご両親にこの格好で会うのは厳しいものがあるけど……。うちは多分、気にしないよ?」
――休日は外出するより、自宅でゆっくりしたい。
そう思って難色を示せば、こちらの服装に不満しかない無理やり私を抱き上げて玄関まで連れて行く。
「君はもっと、周りに気を配るべきだ」
「そうかも知れないけどさぁ……。外、暑いし……。どうせ行くなら、もっと涼しくなったあとに……」
「僕とのデートが、嫌なのか」
圭信に無理やり靴を履かされた私は、彼に言われてようやく気づく。
これは普通の買い物ではなく、デートなのだと。
「行く!」
このまま自宅でガミガミとお説教を続けられるより、外に出て洋服を買い込んだほうがずっといい。
そう考えた私は圭信と指先を絡めて恋人繋ぎをすると、満面の笑みを浮かべてマンションをあとにした。