片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 彼が差し出してきたのは、ネイビーのAラインワンピースだった。
 あれほど足を出すなと言ってきたくせに、スカートの丈は膝下5cmと短めだ。

 ――圭信と一緒の時は、露出度激しめでもいいってこと……?

 私はそれを疑問に思いながらも試着をして、圭信の前に姿を見せる。

「なんかちょっと、清楚に見える?」
「ああ。精霊のようだ」
「そんな単語、私には全然似合わないよ」
「君が勝手に、そう思っているだけだ」
「うーん? そっか。なんかよくわかんないけど……。わかった。じゃあ、これは決定ね。あとは?」
「ふむ……」

 圭信はこちらへ次々に洋服を差し出し散々着せ替え人形にした挙げ句、私に踝丈のシャツワンピースを着て店を出るように告げると、最終的に5つのコーデが作れる洋服達を買い込んだ。

「ねぇ。圭信。お金……」
「気にするな」

 いくらファストファッションと言えども、あれだけ買い込めば数万はくだらない。
 私がこれから日常的に着る服なんだし、自分で払うつもりだったのに……。
 彼はいつの間にか、会計を済ませていた。
 こちらに金銭を要求するつもりもないようで、荷物を手に洋品店をあとにしてしまう。
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