片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「これで、変質者のターゲットから外れてくれるといいのだが……」
「そうだね……」

 私達の間には、重い空気が流れた。
 今の自分にできるのは、犯罪者に目をつけられないように自衛するだけ。
 そこから先どうなるかは、あちらがどんな目的を持っているかに寄るだろう。

「あの人……。下着泥棒と、同1人物なのかな……」
「必要以上に、不安を抱く必要はない」
「でもさ……。人には必ず、ああいうことをする理由があるわけでしょ……?」
「いや。そうとも限らない。他人にとっては取るに足らない些細な言動が、犯罪を引き起こすことも多い」
「警察官の圭信が言うと、なんだか言葉の重みが違うね……」

 彼は心外だと言わんばかりにこちらへ気遣わしげな視線を向けた。
 ――心配、かけちゃったかな……?
 問題ないよと伝えるため、私は口元を綻ばせてお礼を告げた。

「私のことを気にかけてくれて、本当にありがとう」
「愛奈は僕の最愛だぞ。人一倍気遣うのは、当然だ」
「圭信と友達になれて、本当によかった!」

 今さら大好きだと口にするのは恥ずかしいから。
 この想いが伝わりますようにと願いを込めて彼の腕に纏わりつけば、圭信の唇から低い声が聞こえてきてぎょっとする。
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