片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 また連絡する、とか。
 こちらに脈ありの反応をしてくれたら、こっちもアタックしやすいんだけどなー。

「圭信の、鈍感野郎……」

 自分から好きだと言い出せない私は彼に責任転嫁をしながら、スマートフォンを取り出す。
 そして、圭信に向けてメッセージを送信した。

『面と向かって顔を会わせるの、8年ぶりだよ? あっさりしすぎじゃない?』

 返信は当然、すぐには返って来なかった。

 ――はぁ……。これからどうしよう……。

 スマートフォンを鞄に仕舞った私は、部屋の惨状を見渡してため息を零す。

 玄関の鍵はかかるが、窓ガラスは割られたままだ。
 ここで寝泊まりしたら、新たな犯罪に巻き込まれかねない。

 ――貴重品とお泊りセットを持って、避難しよう。

 そう決めた私は割れた窓ガラスにレジャーシートを被せて覆い、養生テープで塞いだあと外に出る。
 そして玄関の鍵をかけると、ある場所に向かって歩き出した。
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