片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む

 私がイルデンでゲストに笑顔を振り撒いてる間、圭信のメンタルが落ち込んで大変だったこと。
 私と想いを通じ合わせられなければ、命を断ってしまうのではと周りが心配するほど入れ込んでいたと聞かされても、過ぎ去った21年間は取り戻せない。
 引き攣った笑みを浮かべて、ひたすら謝罪を繰り返すしかなかった。

「なんか……ごめんね?」
「愛奈がさっさとくっついてくれたら、あたしは海洋と一緒にいる時間を削られなくて済んだのに……!」
「でもさ? 薊は木賀くんと幼馴染なんだから……」
「今と昔は違うの!」
「あー、うん……」

 小さな頃は腐れ縁としか思っていなかったとしても、大人になった今だからこそ一緒にいる時間を大事にしたいと思っているのだろう。
 その気持ちはわからないでもない。

 ――みんな、独占欲を拗らせてるなぁ……。

 なんとも言えない雰囲気になり、いたたまれなくなったのだろう。
 薊はこれ以上私に言っても無駄だと悟り、呆れたように声を発した。

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