片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 圭信は迷いのない動作で、ある場所に私を連れてきた。

「ここって……」
「ああ。今日は君にピッタリな下着を、選ぶつもりだ」

 彼は恥ずかしげもなく、壁一面にセクシーな下着が飾られているランジェリーショップの前で立ち止まって真顔で告げた。

 ――派手な服を着るなと、散々文句を言っていたくせに……。
 夫の判定基準がよくわからず理解に苦しんでいれば、圭信は不貞腐れたように私へ問いかけた。

「僕が選んだ下着を、身につけるのが嫌なのか」
「そうじゃなくてさ……」
「なら行こう」
「ちょ、ちょっと待った!」

 意気揚々と私を引っ張ろうとする圭信を止めるのには、とても勇気が必要だった。
 しかしここで引き下がったら、セクシーランジェリーを真剣に選ぶ彼の姿を見る羽目になる!

 ――さすがの私だって、羞恥心くらいはあった。
 彼の腕にしがみつき、夫に歩みを止めるように告げた理由を説明する。

「下着を選ぶって目的は、理解したよ」
「ならば……」
「圭信が求めてるシンプルなのは、ここには取り扱いがないから!」
「……そうなのか?」
「ねぇ、ちゃんとよく見て!?」

 店内には遠目で見ているだけでも、チカチカするような毒々しい色合いの下着ばかりが展示されていた。
 圭信が好みそうな清楚でかわいらしいランジェリーは、販売されていなかった。

「違うお店にして」
「しかし……」
「早く選んで、帰ろうよ……」
「わかった」

 先程まで渋っていたのが嘘のように気持ちを切り替えた圭信は、別のランジェリーショップへ引っ張る。
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