片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「ああ。実物を前にすることで、妄想が捗る」

 ――それは口に出して、言うようなことじゃないよね……。

 どんな反応を示せばいいのかわからず固まっていれば、商品に対する疑問があると勘違いしたらしい。
 店員がこちらの顔色を窺いながら、声をかけてきた。

「あの。何か、お困りでしょうか?」
「いえ! なんでもありません! 気にしないでください……!」

 引き攣った笑みを浮かべて返事をすれば、無理強いはしてこない。
 隣の圭信に訝しげな視線を送った女性は、頭を下げてこちらから距離を取る。

 ――よかった……。男性はお断りですなんて言われたら、どうしようかと思ったよ……。

 深呼吸を繰り返し、嫌な音を立てて鳴る心臓の鼓動を押さえつけた私は、夫に言って聞かせた。

「圭信。1人で下着、買いに来ちゃ駄目だからね」
「なぜだ。愛奈に着てほしいものがあれば……」
「私と一緒にいる時だけにして」
「……わかった」

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