片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む

「お熱いことで」
「圭信……っ!」
「なんだ」
「いくら妻の一大事だとしても! 仕事をほっぽり出すのは、違うでしょ!?」

 圭信は同級生に妻といちゃつく姿を見られても、なんとも思わないようだ。
 ――愛する人の危機的状況を間近にした結果、完全に理性が吹っ飛んでいる。

 この状態の圭信をどうやって、普段の真面目で勤勉な彼に戻せばいいのだろう……? 
 私が必死に考えを巡らせていると、木賀くんが懐から取り出した写真と確保した男を見比べてある疑問を口にする。

「なぁ、委員長。こいつじゃねぇか?」
「確かに、特徴は捉えているが……」
「あ! この人!」

 4人の男女が映る集合写真の中で、私が見覚えのある人物は2人だけだ。
 1人は美久ちゃん。そして――先程のストーカーだった。

「この写真って、一体……」
「部外者に捜査情報を漏らすのって、あんまりよくねぇんだけどさ。簡単に説明すると――」
「この4人は、8年前に起きた監禁誘拐事件の被害者だ。仲間の1人が亡くなったのは、現場の指揮を取っていた豊臣警視総監だと思っているらしい」
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