片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む

「ごめんって。私が悪かったから。機嫌直してよ。ね?」
「愛奈は何も、わかっていない」
「そりゃ、そうだよ。だって私たち、社会人になってからはほとんど交流がなかったんだし。こんな状況で相手の気持ちがわかったら、エスパーじゃん」
「まぁ、そうだな」

 これは反論しないで、素直に受け止めてくれるんだ……。
 ほら、私は不真面目だからさ?
 真面目代表の判断基準はよくわからないんだよね。
 ――この話をこれ以上続けてもなんの意味もない。
 そう思った私はメニューを手に取り、彼に渡した。

「私ばっかり奢ってもらうのも、悪いしさ? 圭信も、なんか頼みなよ」
「こんなところで、長居する気は……」
「ええー? 私はもっと、話したいけどなぁ」

 高校の卒業式以降、私達は今にも切れてしまいそうな細い糸で互いの薬指を繋ぎ続けることしかできなかった。
 本来であればあのまま疎遠になり、圭信よりも好きな人が出来て、別の人と結婚するのだろうと思っていたが……。
 こうしてくだらない会話を違和感なくし続けている間に――欲が出てしまった。
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