片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「君は、本当に……」

 このまま離れていた時間を埋めるように、小気味のいい会話を続けていたい。
 そんな想いを抱いて問いかければ、彼は苦しそうな声とともに何かを呟いた。

「ん? 何、圭信。声が小さくて聞こえなかった。もう1回!」
「いや、いい」
「なんでよ。教えて!」

 聞き取れなかった会話の内容を繰り返してほしいと促したが、圭信は不機嫌そうに真顔で言い放つ。

「その気がないのに、相手が好かれていると誤認するような態度は慎むべきだ」
「今の会話で、私が圭信に気があると思ってくれたの?」
「君と話した時にそう思う男が現れる危険性を危惧しているだけで、僕の気持ちがどうこうと言うわけでは……」
「素直じゃないところも、かわいいぞ!」

 もごもごと聞き取りづらい言葉を発しながら視線を逸らす彼の姿を目にした私は、ウインクとともに茶化す。
 すると、圭信は「かわいい」と称されたのが我慢ならなかったようだ。
 顔を真っ赤にして、怒り出してしまった。

「な……っ。それを言うなら、かっこいいだろう。訂正を求める」
「えー。やだ。私から褒められたいなら、圭信にはもっと努力してもらわなきゃねー」

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