片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 そして、ゆっくりと夫に近づいた。

「辛くて、苦しかったよね。ごめんなさい」
「ち、違う……。これは、僕の弱さだ……」
「うんん。圭信は強い人だってわかってる」
「君に謝罪をしてほしいわけでは……」
「もっと早くに、伝えればよかったね」
「愛奈……っ」
「好きになってくれて、本当にありがとう。これからも、ずっと一緒だよ」

 私達には身長差がある。
 ハイヒールを履いて背伸びをすれば、問題なく唇を触れ合えるけど――。
 素足の状態じゃ屈んでもらえないとつらいものがあった。

 だが、突然仕事終わりにいるはずのない私が待っていて、告白された状態で――いろいろな感情がごちゃまぜになってる圭信には、こっちを気遣う余裕がない。
 だから、キスをしたければ自分でどうにかするしかないわけで――。

「な、何を……」
「じっとしてて」

 私は戸惑う圭信に向かってそんな指示を出すと、勢いよくジャンプをする。
 その後、夫の首元に両腕を回して離れぬように絡め、引き寄せる。

「ん……」

 そして、先端が掠める程度のキスと呼べるかさえも怪しい口づけを行った。
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