片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「――圭信の唇、奪っちゃった」
「……っ!」

 1本取ったと舌を出して微笑めば、ゴクリと生唾を飲み込んだ彼はあっさりと理性を手放した。
 即座に身を屈め、これでは物足りないとばかりに荒々しく噛みつかれてしまう。

「んん……っ」

 ――ちょっとたんま! 夕食! 冷めるから!

 そう伝えたくて逞しい胸板へ胸を押しつけたのに、圭信は触って欲しいと強請っていると受け取ったらしい。

「んんぅ……っ。ん~!」

 彼の大きな手が、胸元に触れる。
 口内を味わい尽くすように淫靡な音を響かせながら舌を絡め取られたら、私の瞳もとろんと熱を帯びる。

 ――気持ちよくて、ふわふわする……。

 私は圭信の首元から両手を離すと、どんどんと強く胸板を叩いた。
 このままではキスだけで蕩けてしまうと、危惧したからだ。

「ん……っ。んんぅ……!」

 唇を塞がれているせいで、どれほど声を出そうと思ってもくぐもった声しか出てこない。

「ん、ぅ、ふ、ん……っ!」

 酸欠状態になったせいか。
 頭がボーっとして、何も考えられなくなる。
 もう限界だと必死にアピールする気力もなくなり全身から力を抜けば、圭信も段々と冷静になってきたようだ。
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