片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 ゆっくりと唇を離した彼は、潤んだ瞳で私を見下した。

「恋を自覚するのが、あまりにも遅すぎる」
「は……っ。ずっと……。ちゃんと、好きだったよ……? でも、伝えるタイミングを……逃しちゃって……。言わないほうが、よかった……?」
「いや。愛奈の気持ちは嬉しい。一生聞けなかったら、どうしようかと思っていたところだ」
「それは、よかったね……?」

 彼は私の身体に指を這わせながら、真顔で言う。

「やっと君と、気持ちが通じ合ったんだ。今日は僕の気が済むまで、付き合ってもらうぞ」
「ちょ……っ! ねぇ! ご飯! せっかく作ったのにぃ……っ!」
「今は、愛奈を食べたい」

 彼の熱に浮かされた視線にめっぽう弱いと知っている圭信は、真面目な顔で当然のように言い放つ。
 口元に三日月を描いているあたり、私と気持ちを通わせたのが嬉しくて堪らないのだろう。
 彼は仕事の疲れを感じさせる様子もなく、流れるような動作で全身を優しく撫でつけた。

「嫌では、ないだろう」

 笑顔で正直になれと命じられては、堪らない。
 私はこくこくと首を縦に振ることで、負けを認めた。

「好きだ」
「ん……っ!」
「愛してる……」

 その様子を満足そうに見つめていた彼は、私の気を愛の告白で紛らせる。
 気持ち良すぎて、あっという間に何も考えられなくなってしまった。

「君は誰にも、渡さない」

 彼はそう私に言い終えると、首筋に噛みついて所有印を刻み込む。
 私達は何があっても離れないと誓い合うように肌を密着させ、熱い一夜を過ごした――。
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