片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 圭信は細身だが、案外力はあるらしい。
 私を軽々と横抱きにして、ダイニングテーブルの前に置かれた椅子へ腰を下ろす。
 そして、膝の上に私を座らせた。

 ――重いから、そんなことしなくたっていいのに……!

 抵抗しようと思ったが、床に叩きつけられても困る。
 されるがままになっていれば、圭信は箸を手に何事もなかったかのように食事を始める。

「ねぇ。ちょっと待ってよ。温めなきゃ……」
「このままでいい」
「冷めてるよ?」
「愛奈の手料理は、最高だ」
「温めれば、もっとおいしいのに……」
「そうむくれるな。今度はできたてを、食べさせてくれたらいい」
「今度……」
「ああ。もう、作ってくれないのか?」
「まさか! 圭信がまた食べたいなら、何回でも作るよ!」

 学生時代はお互いに遠慮してしまい、心の奥底に秘めた想いを打ち明けられないまま道を違えてしまったけど……。

 ――今度はもう、失敗しない。

 圭信と一緒に冷めた料理を摘みながら、絶対に離れないと誓った――。

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