片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む

 男性の仕組みは、よくわからないけどさ。
 我慢するのって、つらいんじゃないの? 現に、圭信の額からは脂汗が滲んでいる。
 大丈夫なのだろうかと彼の顔を覗き込めば、何かを堪えるように彼の瞳が細められた。

「愛奈……」

 その仕草が、その声が、妖艶ったらありゃしない。

 ここが電車じゃなければ、あっと言う間に身体の関係まで進展していたところだ。
 人前だからと言う理由だけが、私達がその先に進むのを拒んでいる。
 逆に言えば、2人きりならこの先に遠慮なく進めるわけでもあって……。

「あのさ、圭信……。飲み会はドタキャンして……。このまま……」
『ご乗車、ありがとうございました』
「行くぞ」

 このままミニ同窓会をすっぽかし、ホテルに直行するのも悪くないのではと冗談めかして提案しようとした時だった。
 いつの間にか、目的地に到着したようだ。
 アナウンスとともに電車が停車し、扉が開く。
 彼は人の流れに身を任せて私の手を引くと、ホームに降り立った。
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