片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「どうして僕では、駄目なんだ……?」

 潤んだ瞳で、疑問を投げかけてきた。

 ――ちょっと待ってよ。なんの話? 

 先程までの近寄り難くてピリピリしていたオーラはどこへやら。
 圭信らしからぬ姿を目にした私は、信じられない気持ちでいっぱいになりながらぎょっとする。

「んじゃ、俺らは高みの見物と行きますかね……?」
「あたしは何が起きても、責任は取らないから」

 幼馴染コンビは、すっかり観戦モードになったようだ。

 彼はすでに酔っ払っているのか。
 眼鏡越しに熱っぽい瞳でこっちを見つめてくる。
 圭信と視線を交わらせた私は、気まずい気持ちでいっぱいになりながらも、どんな反応をしていいのかわからぬまま、声が紡がれるのを待ち続け――。

「僕はずっと、君を想っている……」

 彼の口から、自身に対する想いを聞く羽目になった。

「物覚えが悪いところも、好きだ」
「……うん?」

 ――なんで、こんな話になったんだっけ? と言うか、ほんとに私を見て言ってる? 誰かと勘違いしてるんじゃないの? 

 脳内で大混乱に陥った私が首を傾げて聞き返せば、圭信は神妙な面持ちで言葉を発し続ける。
< 85 / 225 >

この作品をシェア

pagetop