片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「僕はずっと、欲望を押し留めている」
「そうなんだ……?」
「今すぐ君の身体を弄り、僕のものにしたい……」
「ええ……?」

 まさか真面目が売りの圭信から、いかがわしい発言が飛び出してくるなど思いしない。
 私が引き気味な声を上げれば、心外だと言わんばかりに眉を顰めながら、こちらに問いかけてくる。

「君は、どんな声で啼くんだ」

 それはド直球にも程がある、聞き方によってはセクハラだと訴えられて通報されてもおかしくない内容だった。

「くくく……っ」

 いくら酔っ払って理性が吹き飛んでいるとしても、同級生のいる前でこんな発言するなんて想像もしない。
 腹を抱えて笑っている木賀くんには、殺意が芽生えた。

「教えてくれ。愛奈……」

 恨めしそうに2人を見つめれば、よそ見するなと言わんばかりに再び彼が私の名を呼んだ。
 やはり先程まで吐露していた発言の数々はすべて、自分に向けられたもので間違いないようだ。
 ――圭信って、私をそう言う目で見てたの? 今までそんな素振り、一切見せて来なかったのに? 初耳なんだけど……。

「何これ? ドッキリ?」

 私1人じゃ夢としか思えなくて、少し距離をとって見守る幼馴染コンビの意見を募る。
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