片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 いつまで経っても私が頷かないからか。
 彼はついに、頭を下げてきた。

 1発やらせてください、なんて……。
 あの真面目な圭信の口から何度も飛び出てくるなんて学生時代からは想像もつかない。
 それだけ切羽詰まってる状況なんだろうけど。

 ――でも、私が彼の立場だったら……。
 言葉で説得し切れないと判断した時点で、襲うよね。
 脱がせて快楽を教え込めば、こっちのもんじゃん?
 こちらの合意が得られるまで「待て」を続けて耐え続けている時点で、発言は最低だけど紳士的であるのは認めるしかなかった。

「なぜ、僕の気持ちは愛奈に伝わらないんだ……?」
「そんな素振り、一切見せなかったからだよ」
「言葉で言い表しきれない思いを、直接身体へ刻み込みたいだけなのに……」
「最低な発言が引っかかってるんだってば」
「……愛奈は優しく抱かれるより、無理やり抱かれたいのか」
「そんなわけないじゃん!」
「……わかった。君がそう望むのであれば、僕も鬼になろう」

 口論を続けていれば、ついに痺れを切らした彼の手が眼鏡に伸びる。
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