江戸JK

17

「ところで、鎖国っていつ終わるの?」

松前は少し悩んでから、話し始めた。

「もう53年も続いていますし、そろそろ終了するかと」

「53年!?の割には、私まだ高校生のままだよ?」

「朋菜様、ここでは僕達、年月の流れは影響しません」

「だからか…」

その時、見た事のない船が長崎の港に停まった。

「あ、船だ!」

「オランダの国旗ですね。オランダ船でしょうか」

朋菜達は船の方へ行ってみる。しかしそれは、オランダ船に見せかけたイギリス船だった。

「これ…、イギリス?」

「…みたいですね。フェートン号でしょうか」

その時、朋菜の近くで銃声が聞こえる。

「何!?」

「まだ幕府は、外国船の来航を認めていないんです!」

朋菜と松前は、近くにいた友樹を連れて江戸まで逃げた。

逃げている途中、朋菜はまた段差に躓いて転んでしまった。

「朋菜!」

朋菜の足からは血が出ていて、朋菜は立つこともできない様子だった。

「とりあえず、病院…じゃなくて、医療所へ!」
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