【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!


「私……もう迷わないよ」 

「ん?」

「もう迷わない。……私、眞紀人くんと幸せになれるって信じてるから」

 今お腹の中にいるこの子を幸せにするために、私は頑張りたい。

「大丈夫。俺は絶対に菫花さんのことを裏切らない」

「……え?」

「俺は絶対に裏切らないし、ずっと菫花さんと子供のために一生懸命頑張るから」

 眞紀人くんのその言葉を聞くと、本当に安心する気がした。

「大丈夫。私、眞紀人くんが裏切るなんて思ってないから」

「なら良かった」
  
 眞紀人くんは「そっか。俺、父親になるのか……。全然、実感ないな」と話しているけど、私もそれは同じなので「私もまだ実感ないよ。 だってまだ、お腹こんなにぺたんこだし」と告げた。

「俺に出来ることなんて、そんなにないかもしれないけど……なんでも言ってね」

「うん、ありがとう。頼りにしてるよ、パパ」

「パパか……。なんか、照れるな」

「なんで?」

 でもこういう何気ない会話が出来ることも、本当に嬉しくて幸せに思える。

「私たち……ここで出会ったんだよね」

「そうだな。 俺が菫花さんをアイツから助けたところだ」

 私はベンチから立ち上がると「……私たち、ここから始まったんだよね」と眞紀人くんの方に身体を向ける。

「え?」

「だってあの時眞紀人くんに助けてもらってなければ、私は眞紀人くんとこんな風に出会ってなかったし、恋人のフリもしてないもんね」

「……確かに、そうだね」

 私は眞紀人くんに「出会ってくれて、ありがとう。 私に恋してくれて、ありがとう」と微笑む。

「こちらこそ、ありがとう」

 眞紀人くんから優しいキスをもらうと、おでこをくっつけて二人で微笑み合う。
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