【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!


「……え?」

 眞紀人くんはびっくりような顔をしている。

「いや、あの、その……文晶のことを考えてたことは認める。 それはあの、本当にごめんなさい」

 怒らせてしまったことを反省している、とても。

「どうして、元旦那のこと考えてたのか、俺に教えてくれない? 俺、フリだけど一応菫花さんの彼氏な訳だし」

 か、かわいい……。何その拗ねた感じ?
 これが明日那の言う、母性本能ってヤツ……なのかな?

「あ……あのね、さっき眞紀人くんがかわいいって言ってくれた時、本当は嬉しかったの、私」

 眞紀人くんはそれを聞くと、私の手を握り「聞かせて、菫花さんの話」とベンチに私を座らせる。

「その時、ふと思ったのがね……文晶に私、最後にかわいいって言ってもらえたの、いつだったかなって考えちゃってね」

「言ってもらってなかったの?かわいいって」

 眞紀人くんの言葉に私は「結婚してから、言ってもらったことないかもしれない。 言われて記憶も……ない」と正直に答えてしまった。

「それはさ、もったいないね」

「えっ?」

 もったいない……?

「菫花さんは、かわいいと思うし、キレイだと思う」

「そ、そう? ありがとう」
  
 そんな風に言ってもらえるのは嬉しいけど、ちょっと照れる。

「言っとくけど、お世辞なんかじゃないから」

「……え?」

 眞紀人くんは私の頬に優しく手を乗せると、優しい声で「俺は、菫花さんのことかわいいと思ってるよ。……それに、菫花さんはキレイだよ」と言ってくれた。

 私はそんな眞紀人くんの言葉にドキドキしてしまって、思わず顔を背けた。

「あ、ありがとうね……」
  
 なんなんだろう、このときめきは……。
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