【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!
文晶に裏切られていたことを、一年も気付けなかったとか、鈍感すぎるよね……。
「私にとって文晶は、本当に大事な人だった。 ずっと大好きで仕方なかったからこそ、裏切られていたと知って本当に腹が立ったの。ムカついてムカついて、仕方なかった」
「……普通なら、腹が立つに決まってるって。裏切られてたんだからさ」
眞紀人くんは優しいから、そんな言葉をくれる。
「でも私、どこかで信じたい自分もまだいたの。……文晶はそんな人じゃないって、どこかでそう思ってたんだと思う」
いつからだろう、文晶が私に関心を持たなくなったのは。 文晶とは仲がいいと思っていたけど、どこか文晶の心が見えなくて寂しかったんだと思う。
文晶は結婚してから仕事が忙しいのを理由に、私との距離がどんどん出来ていた。 それでも私は、そんな文晶のことを信じていた。
「私、眞紀人くんにかわいいって言われて、びっくりしたって言ったじゃない?……あれ、本当だよ」
文晶と付き合っていた頃は、文晶はよく私にいつも「かわいい」って言ってくれていた。
だけど結婚してからは「かわいい」って言ってもらうことが、なくなった。 それに「好きだ」って言ってもらうことも少なくなって、それを機にいつしか私は文晶の心が見えなくなっていた。
「文晶と付き合っていた頃は、本当に幸せだった。 文晶と結婚したらもっと幸せになれるって、そう思ってたんだけどな……」
いつから間違えてしまったのだろうか、私は。 明日那の言うとおり簡単な道を進んでしまったせいで、こうなってしまったのかもしれない。
「菫花さんは、何も悪くないでしょ」
「えっ……?」
「悪いのは全部、アイツじゃん」