【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!
「……はあ? 俺が単細胞だと?」
眞紀人くんを睨み付けている文晶に動じることなく、眞紀人くんは「ああ。いつまでも自分のステータスのために元嫁に縋るとか、マジでダサいよ」と言っていた。
「お前、いちいちムカつくんだよ!」
「おお、それは良かった。 俺も同意見だから」
「……なんだと?」
「俺たち同意見ってことで、相思相愛ってことかな」
ど、どうしよう……どうしたらいいの?
そう思っていたら、眞紀人くんは真剣な眼差しになった。 かと思ったら、文晶に向かって「アンタ、本当に自分のことばっかりなんだな」と口にした。
「はあ?」
「何がステータスだよ。 自分のことばっかりで、アンタは彼女のことがなにも見えてないんだな」
眞紀人くんはきっと私のために怒ってくれている。 だけどこんな時でも冷静だ。
「どういう意味だよ?」
「アンタ、彼女がどれだけアンタのことを愛してたかわかるか? アンタへの愛は、彼女にとって本物そのものだったんだよ。……本気で愛してたんだよ、彼女はアンタのことをさ。一人の男として」
「っ……」
なぜかわからないけど、急に涙が溢れてきてしまう。
「ゔぅ……っ」
これは、眞紀人くんなりの優しさだとわかった。 私が文晶のことを信じていたという事実を、壊さないための。
「な、なんなんだよ! お前は!」
「だから言ってるだろ、俺は彼女の゙彼氏゙だって」
だから敢えて、眞紀人くんは文晶にそんなことを言ったんだと思う。
「アンタには、人を愛する資格なんてないんだよ。……いいか、二度と彼女に近付くな」
「………」
「今度彼女に近付いたら、その時は警察にアンタがストーカーだと訴えてやる。覚悟しておくんだな」