【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!


 眞紀人くんは多分、あくまでも恋人のフリをしただけだとは思う。 文晶から私を守るためにしたこと、ただそれだけとは思うの。
 それでも私は、眞紀人くんが来てくれたことが本当に嬉しかった。 眞紀人くんに会いたいって思ったのは事実だし。

「別に庇ったつもりは、ないけどね」

 眞紀人くんがそう言うから、私は「え……?」と眞紀人くんを見上げる。

「普通のこと、言っただけだし」

「……それでも、嬉しかった。ありがとう」

 私は、文晶にされたことを絶対に忘れないし、許すつもりもない。 だけど眞紀人くんと一緒にいると、そんな気持ちすら薄くなっていく気がする。
 眞紀人くん、見た目は確かにちょっと若い感じだから、チャラそうに見えるかもしれないけど。 根はすごく優しくて、いい人なんだ。

「アイツ、これで懲りてくれるといいな」

「そうだね」

 どうかな、文晶は意外とねちっこいからな……。

「大丈夫。GPSもちゃんと入ってるし、また何かあれば飛んでいくよ、俺が」

「頼もしいね、眞紀人くん」

 もう出来れば文晶とは関わりたくないのが、正直なところだ。 だってショックだったし、私は文晶に愛されてたから結婚した訳じゃないと知った。
 文晶に私は、愛されてなんてなかった。ただ彼のステータスのために利用されただけ。……そんな虚しい人生、あるのだろうか。

 幸せになるために結婚したんだとばかり思ってたけど、それは全部私の妄想にしかすぎなかった。 なんて最悪な人生だったんだろう、私の結婚生活。
 そりゃあ愛されてなんてなかったんだから、「愛してる」だなんて言われる訳はないよね。 愛してると思ってたのは、私だけだった訳だし……。
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