【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!


「お姉さん、アイツなに?」

「……離婚した元夫です」

「元夫? なんだ、お姉さんに未練タラタラな感じ?」

 私は「さっきから、やり直してほしいってしつこくて……」と口にすると、イケメンくんは「お姉さんも大変だね。 未練タラタラな男は嫌われるのにね」と同情してくれているようだった。

「離婚してもう八カ月も経つのに、本当にイヤです」

「しつこい男は嫌われるって、教えてやらないとね」

「……本当、なんで結婚したのかわからないです」

 あの時の文晶は本当に優しかったし、素敵だった。 大好きだったし、ずっと一緒にいたかった。
 文晶が浮気なんてしなければ、私は今だって幸せだったはずだ。

「お姉さんの名前、菫花であってる?」

「合ってます。 北園菫花です、今日は本当にありがとうございました」

「俺は早瀬眞紀人(まきと)、よろしくね、菫花さん」

 こんなに素敵な笑顔を向けられると、なんだかドキッとしてしまう。

「あの、眞紀人さんっていくつですか?」

 見る限り爽やかイケメンって感じがする。 もしかしたら、私より年下かもしれない。

「俺? 二十三」

「……やっぱり年下だった」

「お姉さんはいくつ?」

 私はそう聴かれたので、思わず「女性の年齢を聞くなんて、失礼です」と言ってしまったが、「先に聞いてきたのはそっちじゃない?」と言い返されてしまった。

「た、確かに……」

 先に年齢を聞いたのは私の方だ。

「私は、二十九歳です」

「え、そうなの? 二十九には見えないね」  

「そ、そう? ありがとう」

 それは褒められているのかな……?

「ねえ、菫花さん?」

「は、はい……?」
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