【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!


「あ、ごめん。 早く食べちゃおうか」

「うん」

 眞紀人くんは最後まで美味しいと食べてくれて、食器の後片付けまでしてくれた。 

「菫花さん、今日もごちそうさま。 ありがとう」

 眞紀人くんが優しく抱きしめてくれるから、私は「どういたしまして」と抱きしめ返す。

「先にお風呂入ってきたら?」

「いいの? じゃあ、そうしようかな」

 言葉に甘えて先にお風呂に入ることにした私は、湯船に浸かりながら幸せを噛み締めていた。

「私……こんなに幸せでいいのかな」

 幸せすぎて、なんか怖くなるんだけど……。
 
「まあでも……幸せなのはいいことなんだよね」

 きっと明日那もそう言うと思うし、幸せを実感出来ることって生きてるってことな気がする。

 最近眞紀人くんが優しすぎてしまうせいか、時折不安になってしまうことがあるけど、優しい人は誰にでも優しかったりするし……。
 私以外の人にも優しいんじゃないかと思ってしまう自分がいて、なんとなくモヤモヤしてしまうことがある。
 考えすぎなんだろうなと思ってはいるけど、優しい眞紀人くんといると、そう感じる時がある。

「ダメ、ダメ……考えすぎよ」

 そう、考えすぎなだけ。

 お風呂から上がった私がリビングへ行くと、眞紀人くんが「菫花さん」と近付いてくる。

「食器用洗剤の替えってある?」

「うん、その上の棚に入ってるよと思うよ」

「わかった。ありがとう」

 食器洗いは私がやるよと言ったけど、眞紀人くんに「いいよ、俺がやるから。 菫花さんは早く髪の毛乾かさないと、風邪引いちゃうよ」と言われてしまう。

「本当に? ごめんね、いつも」

「気にしないで。 ほら、早く髪の毛乾かしてきなよ」

「うん、わかった」
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