その恋、連載にしてやるよ〜人気作家に溺れていくなんて、聞いてません〜
これって、もしかして……

お持ち帰り⁉

私、今日の下着ってどんなのだったっけ……

やだ、レースついてない……

いやでも、だからって帰れる雰囲気じゃない!

混乱する思考と裏腹に、神堂先生は何も言わず、静かに私の背中を支えた。

「行こう。」

その一言に、足がガクガクと震えた。

夜風がやけに冷たくて、体が熱くなるのを誤魔化してくれない。

お店を出ると、神堂先生がスマートにタクシーを呼んだ。

「ええっと……」

私は髪を掻き上げる。

「タクシー、一台ですか?」

「一台で間に合うでしょ。」

間に合う――その意味を考えて、心臓が跳ねた。

「それって……」

先生が遠くのタクシーに手をあげる。

「お持ち帰りですか?」

そう言った瞬間、自分で自分の口を塞ぎたくなった。バカじゃないの私。

「え?」先生が首を傾げた。

そのとき、目の前にタクシーが停まる。

「はい、お嬢さん。」
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