その恋、連載にしてやるよ〜人気作家に溺れていくなんて、聞いてません〜
「私、今夜……お役に立てましたか?」

「ははは。」神堂先生が声を出して笑う。

「役に立ったって……何の?」

「その……恋愛サンプル、の……」

口ごもった私に、先生が優しく微笑んだ。

「サンプル以上だったよ。想像よりずっと……心が動いた。」

その一言で、心が一気に熱くなる。

まるで恋愛小説のヒロインみたいに。

「ありがとう、美咲ちゃん。」

名前を呼ばれるたび、私は少しずつ――恋に落ちていった。

「美咲ちゃん、眠いの?」

神堂先生の低くて優しい声が、まるで夢の中のように響いた。

ガクンと首が落ちて、私は慌てて座り直す。

「すみません……」

そっと口元をぬぐって、よだれ出てないか確認。もう、恥ずかしい。

すると――

「俺にもたれかかって。」

その言葉と同時に、肩を引き寄せられた。

先生の体温が、すぐそこにある。

トクトク、トクトク――先生の鼓動が、耳元で小さく響く。
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