Pleasure Treasure(プレジャ、トレジャ)
2、Forever Mine(☆☆)
今日から未来永劫、俺だけのもの。
彼女ー菫子ーはただ一つの宝物だ。
海辺の白い教会で一組のカップルが挙式しようとしていた。
新郎は長身で新婦は小柄だ。
ヒールは、新郎の強い意向で高めのものではなく、5センチ程度。
身長差は新郎が背をかがめることで補うことにしていた。
互いの家族、友人、涼の同僚が二人のお祝いに駆けつけた。
涼の二つ歳下の妹、9つ下の弟、弟の同級生の二人の少年たちもいて賑やかすぎるくらいだ。
誓いの言葉を言い終えて、新郎が、新婦のベールをめくる。
「今日は一段と綺麗やな」
新郎である草壁涼はぼそっと新婦の柚月菫子に囁く。
「緊張感なさすぎなんですけど」
「かたすぎもどうかと思うで」
こほん。
前方に立つ神父が、咳払いをする。
途端に赤面した新婦ー菫子ーが、無言で涼に訴えた。
歪めていた口元を瞬時で戻し真顔に戻った涼が、
(キスってほんまにしてええんよな?)
唇だけを動かして問いかける。
目をぱちぱちと瞬きさせて、菫子は返事を行動に代えた。
すっと背筋を伸ばし、見上げると涼は少しだけ首を屈めて菫子に応える。
瞳を閉じた菫子の唇に涼の唇が重なる。
二人の未来を永遠にする魔法。
涼の腕に菫子が腕を絡ませ歩く。
二人は階段を下りてゆく。
ライスシャワーと一緒にどこからか
風に乗って桜の花弁が二人の髪に舞い落ちた。
さながら二人を祝福しているかのように。
二人の通る道を開けて側道に立つ友人達がおめでとうの声をかける。
「菫子、涼さんとお幸せにね」
「ありがとう」
菫子は親友の澄んだ笑みにほっとした。
中学の時からの十年来の友人である彼女は、
愛した人を数年前に病で失くしたが、
今は新しい一歩を踏み出したらしい。
ブーケを天高く掲げた。
パサリと音を立ててブーケが落ちてゆく。
「何でよりにもよって男が拾うんや」
「いいじゃないの」
苦笑する涼と対照的に楽しくて仕方がないといった風の菫子。
ブーケは涼の友人(独身)が拾った。
「ふん。次は俺が結婚するんだ。涼よりもいい女を捕まえてやる」
「お前には無理やな」
「なんだと」
「女は捕まえるもんやないで」
余裕に満ちた涼の言葉に言葉を返せない男。
「菫子ちゃんが涼を好きになった理由が分かった気がする」
友人の言葉に涼は笑った。
「菫子姉、涼に泣かされたら言ってね。しばいたるから」
「お前に言われんでもそんなことせぇへんわ! 大事なお兄様を呼び捨てすな!」
「涼ちゃん、咲来(さくら)は私が大好きなだけよ。お兄様……ぶっ」
「菫子ちゃんってすごいよね。咲来姉ちゃんまで虜にしたんだから」
「……理想のツンデレやもん」
「アホか!」
涼の妹、弟、菫子とは馴染み深い弟分二人は、
全員菫子が大好きで菫子の絶対的味方だ。
彼女ー菫子ーはただ一つの宝物だ。
海辺の白い教会で一組のカップルが挙式しようとしていた。
新郎は長身で新婦は小柄だ。
ヒールは、新郎の強い意向で高めのものではなく、5センチ程度。
身長差は新郎が背をかがめることで補うことにしていた。
互いの家族、友人、涼の同僚が二人のお祝いに駆けつけた。
涼の二つ歳下の妹、9つ下の弟、弟の同級生の二人の少年たちもいて賑やかすぎるくらいだ。
誓いの言葉を言い終えて、新郎が、新婦のベールをめくる。
「今日は一段と綺麗やな」
新郎である草壁涼はぼそっと新婦の柚月菫子に囁く。
「緊張感なさすぎなんですけど」
「かたすぎもどうかと思うで」
こほん。
前方に立つ神父が、咳払いをする。
途端に赤面した新婦ー菫子ーが、無言で涼に訴えた。
歪めていた口元を瞬時で戻し真顔に戻った涼が、
(キスってほんまにしてええんよな?)
唇だけを動かして問いかける。
目をぱちぱちと瞬きさせて、菫子は返事を行動に代えた。
すっと背筋を伸ばし、見上げると涼は少しだけ首を屈めて菫子に応える。
瞳を閉じた菫子の唇に涼の唇が重なる。
二人の未来を永遠にする魔法。
涼の腕に菫子が腕を絡ませ歩く。
二人は階段を下りてゆく。
ライスシャワーと一緒にどこからか
風に乗って桜の花弁が二人の髪に舞い落ちた。
さながら二人を祝福しているかのように。
二人の通る道を開けて側道に立つ友人達がおめでとうの声をかける。
「菫子、涼さんとお幸せにね」
「ありがとう」
菫子は親友の澄んだ笑みにほっとした。
中学の時からの十年来の友人である彼女は、
愛した人を数年前に病で失くしたが、
今は新しい一歩を踏み出したらしい。
ブーケを天高く掲げた。
パサリと音を立ててブーケが落ちてゆく。
「何でよりにもよって男が拾うんや」
「いいじゃないの」
苦笑する涼と対照的に楽しくて仕方がないといった風の菫子。
ブーケは涼の友人(独身)が拾った。
「ふん。次は俺が結婚するんだ。涼よりもいい女を捕まえてやる」
「お前には無理やな」
「なんだと」
「女は捕まえるもんやないで」
余裕に満ちた涼の言葉に言葉を返せない男。
「菫子ちゃんが涼を好きになった理由が分かった気がする」
友人の言葉に涼は笑った。
「菫子姉、涼に泣かされたら言ってね。しばいたるから」
「お前に言われんでもそんなことせぇへんわ! 大事なお兄様を呼び捨てすな!」
「涼ちゃん、咲来(さくら)は私が大好きなだけよ。お兄様……ぶっ」
「菫子ちゃんってすごいよね。咲来姉ちゃんまで虜にしたんだから」
「……理想のツンデレやもん」
「アホか!」
涼の妹、弟、菫子とは馴染み深い弟分二人は、
全員菫子が大好きで菫子の絶対的味方だ。