バンパイア君は私に甘々でメロメロ
息がかかりそうなほどの至近距離。
「な、なに…!?」
すみれが後ずさろうとすると、黒川が低く問いかけた。
「先輩、昨日……俺、何かしました?」
その声はひどく冷静だが、瞳はどこか探るように光っている。
「えっ……何って……」
動揺するすみれに、黒川は一歩、さらに距離を詰めた。
「言ってください。俺が、先輩に何か……変なこと、しましたか?」
心臓が喉まで上がってきて、うまく息ができない。
(この人……本当に覚えてないの…? それとも……)
倉庫の中、古い蛍光灯がチカチカと瞬き、すみれは言葉を失ったまま黒川を見つめ返すしかなかった。