バンパイア君は私に甘々でメロメロ
黒川はふっと目を細めて言った。

「……今日の夜、空いてますか?」

「えっ」

急すぎる言葉に、すみれは思わず瞬きを繰り返した。

黒川は表情を変えず、淡々と続ける。

「俺、話の続き、気になるんで」

「え、いや…別に…予定はないけど…」

すみれがしどろもどろに答えると、黒川は口元だけわずかに笑って言った。

「じゃあ、食事行きましょ」

その声音は穏やかで優しいのに、どこか断れない空気を纏っている。

「話の続き…ちゃんと、先輩から聞きたいんで」

すみれは心臓がドクドクとうるさくなるのを感じながら、小さく頷くしかなかった。
< 5 / 46 >

この作品をシェア

pagetop