バンパイア君は私に甘々でメロメロ

14

「……先輩の全部、欲しいんです」

黒川の声が低く震え、唇がそっとすみれの唇に重なった。

熱く、深く、そして優しく。

すみれは一瞬たじろぎながらも、黒川の腕の中に身を委ねた。

夜は、いつの間にか長く深い熱に包まれた――


ふと、すみれが気がつくと、カーテンの隙間からほの明るい日差しが差し込んでいた。

「……ん……」

頭が少しぼんやりする。身体の奥が、まだじんわり熱を残している。

いつの間にか、疲れて眠ってしまっていたようだ。

隣を見やると――

黒川が、ベッドの上で肘をつきながら、じっとすみれを愛おしそうに見つめていた。

「……おはようございます、先輩」

「……黒川くん」

「先輩が可愛すぎて、ずっと見てました」

すみれは顔がみるみる赤くなる。

「ば、バカ……!」

黒川はいたずらっぽく笑うと、そっとすみれの髪を撫でた。

「大丈夫でした? 壊してないですか?」

「……バカ……」

すみれは枕を掴んで黒川の顔を隠そうとするが、黒川はそれを軽々とかわし、もう一度唇を重ねた。

「……まだ、足りないかもしれないです」

光が二人を柔らかく包み込んでいた。
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