バンパイア君は私に甘々でメロメロ
「朝になっちゃったんだね……」

すみれは、まだぼんやりした声で呟きながら、顔を赤くする。

そんなすみれを、黒川はきょとんとした表情で見つめた。

「いいえ、今は夕方の5時ですよ」

「……えっ?」

すみれは一瞬、体を固めた。

「ええええ!?」

声を上げた瞬間、全身がガクンと力が抜けた。

黒川はくすくす笑いながら、すみれの髪を優しく撫でる。

「先輩、相当疲れてたんですよ。ぐっすり寝てました」

「え……私、何時間寝てたの?」

「……だいたい十時間くらいですかね」

「じゅ、十時間!?」

すみれの顔はさらに真っ赤になった。
いや、それでも、朝方までしてたわけ?!

「…なんで起こしてくれなかったの」

「だって、ぐっすり寝ているし、可愛かったんで」

黒川は満足そうに、少し悪戯っぽく笑った。

「……それに、俺も一緒にちょっと寝ちゃったし」

「ちょっとって……」

「で、先輩。夕飯どっか行きましょ」

「えっ」

「お腹空きますよね? 美味しいもの、食べに行きましょう」

黒川の瞳はキラキラと期待に満ちていて、すみれは思わず笑ってしまう。


黒川はすぐに立ち上がり、すみれの手をしっかりと握った。

「じゃあ、先輩。今日の夜も、俺と一緒ですからね」


すみれは頬を赤く染めたまま、黒川に抱き締められた。


Fin
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