バンパイア君は私に甘々でメロメロ
その低い告白に、すみれは息を呑んだ。

「え……」

一瞬、息が詰まり、心臓がドクン、と大きな音を立てた。

その沈黙の中で――

「……なんてね」

黒川はふっと口元を緩め、いたずらっぽく笑った。

「え、は?」

すみれは目を丸くしたまま、一拍遅れて立ち上がりそうになる。

「ちょ、ちょっと黒川くん!!」

「冗談ですって」

黒川は肩をすくめる。

「先輩、顔真っ赤ですよ」

「だ、だって…昨日のアレは何なのよ!」

「アレって?」

首を傾げる黒川に、すみれはカッと頬を赤らめた。

「もー! びっくりさせないで! そんなわけないでしょ、吸血鬼なんて!」

怒りながらも、声が少し震えるのを自分でも感じて悔しい。

黒川は、そんなすみれを面白そうに眺めていた。

「可愛いですね」

「はっ?!」

にやりと笑う黒川に、すみれはさらに怒鳴りたい気持ちになったけど、心臓の高鳴りの方が大きくて言葉が出なかった。
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