「おまえほどの男、殺すには惜しい」と父に言われた敵国の王子の妻になりました
列席者の中には、アルディナ国の大臣たち、貴族たちが並び、そして最前列には、書記官のガゼルが、金髪の聖女――シシリアを伴って席に座っていた。
彼らの姿が視界に入っても、私は動揺しなかった。
もう、ゼインは過去ではなく、私の隣にいる。
冷たい視線が、式場全体を包み込んでいた。
ラグナリアの敗北。
アルディナ王女と元・敵国王との婚姻。
誰もが複雑な感情を隠しきれず、重苦しい沈黙の中、式は始まった。
祭司が声を張る。
「では、誓いの言葉です。」
ゼインが、ひとつ深く息を吸い込んだ。
「私、ゼイン・ラグナリアは……」
場内が静まる。
「王女リシェル・アルディナを妻とし、これを敬い、支え――」
一瞬、彼の言葉が止まった。
私は息を呑む。彼の視線が、遠いどこかを見ていたから。
だが、彼はすぐに私の瞳を見つめ直した。
その目に宿るのは、もう過去ではない。今、この瞬間だけを見つめる確かな光り。
彼らの姿が視界に入っても、私は動揺しなかった。
もう、ゼインは過去ではなく、私の隣にいる。
冷たい視線が、式場全体を包み込んでいた。
ラグナリアの敗北。
アルディナ王女と元・敵国王との婚姻。
誰もが複雑な感情を隠しきれず、重苦しい沈黙の中、式は始まった。
祭司が声を張る。
「では、誓いの言葉です。」
ゼインが、ひとつ深く息を吸い込んだ。
「私、ゼイン・ラグナリアは……」
場内が静まる。
「王女リシェル・アルディナを妻とし、これを敬い、支え――」
一瞬、彼の言葉が止まった。
私は息を呑む。彼の視線が、遠いどこかを見ていたから。
だが、彼はすぐに私の瞳を見つめ直した。
その目に宿るのは、もう過去ではない。今、この瞬間だけを見つめる確かな光り。