「おまえほどの男、殺すには惜しい」と父に言われた敵国の王子の妻になりました
言葉に詰まる私を、彼が静かに抱きしめてくれる。

「俺の、リシェル。」

彼の低く甘い声が胸に響いた瞬間、心が溶けていくようだった。

「うう……あっ……」

体の奥で彼を感じるたび、胸がきゅっと締めつけられる。

彼が、私の中で生きている。それが嬉しくて、切なくて。

「大丈夫?ゼイン……?」

つい見つめてしまった。熱を帯びた彼の横顔を。

「……そんな顔、されたら我慢できない。」

ゼインの唇が私の唇に重なった。

どんどんゼインの動きが激しくなっていく。

「ゼイン……っ、ああ……」

体の奥まで届くたび、甘く痺れるような快感が全身を走る。

どうして、こんなにも――甘美な夜なのだろう。

「リシェル……君の中に……」

ゼインの声が低く震えていた。

その瞬間、熱いものが一気に私の中へと注ぎ込まれる。

「はぁっ……!」

息が漏れた。お腹の奥がじんわりと熱くなっていく。
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