恋という呪い
 結局、その日から話すことは少なくなった。
 連絡も取ることも全く。





 ――また少しばかり変な話だが、あの言葉を言う少し前から、依存するように好きになっていたんだと思う。

 なんでだろう。
 多分、ノリで一瞬だけお互いの顔を見せるというときがあったから、それが原因なんだと思う。

 その人は可愛くて綺麗だった。暗めの格好をしているのに、どこか神秘的にも見えて、シーシャが似合いそうな女性だった。
 男が言い寄ってくるのも思えば納得がいく。

 最初に声が好きになって、次に性格で、最後に顔。

 結局顔なんだろうけれど、そりゃ付き合いたくもなる。
 当時付き合っていたネット彼氏を殴ってやりたい。





 メッセージを送っても返してくれない。
 ギルドでたまたま同じ時間にログインしても、挨拶だけで話すことはない。





 だからなのか、俺の私生活にも変な影響が出ていた。

 友達と話すときも、好きな人はいるのかどうとか、友人の彼女はどうなのか――みたいな話ばかり。友人には飽きられていたけど、それでも付き合ってくれているのには感謝しかない。

 そして、毎日その人の事を考えるようになった。 
 別にやましい考えとかではない。
 これは少しばかり話が脱線してしまうが、本気で恋をすると、その人に対しての下心はなくなるみたいだ。現に俺がそう。
 多分、気のせいなのだろうけど。

 でも、その人が好きな事には変わりがなかった。

 伝えたかった。もっと早く。
 断られてしまえば、もっと友人としての関係が続いたんだと思う。
 友人として、ずっといたかった。

 でも、もう叶わないんだなって、次第に感じ始めた。
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