15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「玲央さんと一緒にいたいから。ずっと側にいたいから。」

私の想いを吐き出した瞬間、玲央さんの表情が陰った。

「俺も、そう思ってる。でも、それだけじゃダメなんだ。」

「えっ……?」

言葉の意味がすぐに理解できなくて、私は戸惑った。

「俺はもう三十五歳だよ。恋愛を楽しんでる時間はない。結婚して、家族を支える覚悟を持った人とじゃないと……」

そう言った玲央さんの声が、やけに遠く聞こえた。

恋愛の始まりって、"一緒にいたい"って気持ちじゃないの?

私は唇を噛みしめた。涙が自然と頬を伝う。

「それでも……私は玲央さんといたい。年齢も、立場も、全部分かってる。けど、それでも……」

玲央さんは目を伏せたまま、私の涙をそっと親指で拭った。

その手が、優しくて、余計に切なかった。

「ごめん。また泣かせたね。」

玲央さんが、少しだけ寂しそうに笑った。

そしてポケットからスマホを取り出す。
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